コイルとプラグのメンテ
スパークプラグの緑青問題の本対応として、イグニッションコイルを社外品から純正新品に交換してやった。あと、錆びたプラグの端子を磨く。
BRZ, 86のプラグ交換は非常に面倒くさいことで定評があり、オイラも2回やったことがある(2017/5/14, 2021/5/9)けど極力触りたくないのだが、実害が出ちゃってるのでやらない訳には行かない。
前回、後ろ側が全然外せなくて、エンジンマウントを外してジャッキでエンジンを持ち上げて作業してたんだけど、エンジンクレーンあるんだから吊り上げてみようか?
そういえばFA20はどこでぶら下げるんだ?と整備書を眺めてみたら、スロットルボデーのあたりにフックをボルト止めするような図があった。
そういえば、カレンに乗ってる赤ヘッドはフック(ハンガー)2つとも付いてたけど、ストックしてあるSW20の赤ヘッドにはオルタ側のハンガーが付いてなくて一時的にカレンから移設したんだっけ。セリカもある時期以降省略されてるっぽい。確かに常設しておく意味はないから軽量化・コスト低減なのかな。
と言うわけで、現物を確認してみたが、リヤ側は左の画像の赤丸だと思うけど、フロント側は右の画像のボルト穴か?冷静に考えるとスロットルボデーでエンジンなんかぶら下げられないよな。そしてこのボルト穴だとしたら、吸気系を外さないといかんのか。面倒くさいなあ…。


てなことをTwitterでつぶやいたら、リアルタイムにアドバイスがもらえたりして心強いんだけど、ヤル気出ない作業だからついついスマホを触っちゃって作業が進まない(笑
ちょっと迷ったけど、いろんなやり方を試してみたら楽なやり方が見つかるかもしれないので、試しに今回はぶら下げることにしてインテークパイプを外してみた。そうして問題のボルト穴を確認してみると、、、
M14!? デッカ!?
使わなくなった色んなボルトを捨てずに残してあるけど、そんなデカいのあったかなあ?と手持ちのボルト類を漁ってみると、唯一出てきたのはマジックキャンバー。さすがにこれではぶら下げられない。
しょうがないのでどこか足回りのボルトを一時的に拝借するか…、と探して見つけたのがこれ。フロントのロワアーム前側のヤツ。


エンジンハンガーのチェーンに付いてたL字のブラケットをそのボルトで固定して準備は整ったけど、この手法は果たして楽なんだろうか…?
ともかく、エンジンクレーンを設置してみると、結構ギリギリだな(汗
ところで、本題とは関係ないけど嫌なものを見つけてしまった。エンジンとミッションの境目からまたオイルが滲んでる。オイルシールの打ち替えミスったかなあ…。(´・ω・`)

まだそんなに激しく漏れてるわけではなさそうなので、当面は様子見することにして、作業を続行。
エンジンマウントのナットを外して(ミッションマウントのナットも一応外したけど関係なさそう)、エンジンを吊り上げる。オイルクーラーのホースが突っ張ってあまり持ち上がらないがしょうがない。
1番はこの前磨いたので、まずは2番4番(助手席側)をチェック。黒ずんではいるが緑の粉を吹くほどではない。
次に3番。あ、、、ハイ・・・。
やっぱり運転席側のが何か条件が悪いのかなあ。
ていうか、プラグにスレッドコンパウンドを塗った過去の俺を張り倒してやりたい。
ネッチョリしてて全然回らん。最後の1, 2回転までずーっと固くて、狭いスペースでの作業性が最悪だ。_| ̄|○
そもそもネットで見かけた気密性や導電性がUPするって説を信じてスレコン塗っちゃった気がするけど、冷静に考えると導電性はともかくメタルのガスケットですら吹き抜けることがあるんだから、グリスなんかで防げるだろうか。こんだけネッチョリなら瞬間的な気密は保てそうな気がしなくもないけど、そもそもプラグのネジ座面のガスケットで密閉してるだろうからスレコンの意味はないだろうな。
スレコンの主目的は固着やカジリの予防だろうけど、プラグが固着してたことなんてないし、これだけネッチョリし続けてたら逆に六角部分をナメてしまうわ。( ゚Д゚)
はっ!もしかして緑青もスレコンの銅成分が原因なのでは!?
社外コイル付けるような人は中途半端に知識とやる気があって、スレコン塗った方がいいんじゃないかと余計なことをして、そのせいで緑青を発生させてるのではないだろうか…。
プラグの端子も真鍮っぽいから分からんけど。
さて、プラグ側はネジ部と端子をキレイに掃除するとして、プラグホールはどうしたもんか。この前応急処置した1番は、ネッチョリの抵抗が強すぎたせいか肝心の奥で逆に締め付け不足だったようで、今回外そうとしたら簡単に緩んでしまった(これもスレコンの弊害だよな)が、その後の回転はやっぱりネッチョリ(応急処置の時よりはマシではあるけど)。
色々調べたら、プラグホール用のネジ山修正器があることを知った。おあつらえ向きに12mm・14mm両用でBRZ(FA20)だけでなくカレン(3S-GE)にも使える。
そんな訳で1日目の作業はここまでにして、翌日ストレートに買い出しに行くことにした。
ところが、豊田店にひとっ走り行ってみたら盆休みで閉店中。_| ̄|○
名古屋店は営業してるようなので、電話してブツがあるか確認したうえで名古屋店まで足を延ばして、無事にゲット!しかしこの日は色々寄り道(笑)してしまったので、作業は翌日に持ち越し。
そして今日、まずはプラグの清掃。M12-P1.25のダイスがあったのでネジ山はダイスで掃除してみたけど、結構隙間があって思ったほど効率よくできなかった。普通にパーツクリーナーとワイヤーブラシで十分だった。端子部分は1番と同じようにサンドペーパーで磨いてキレイさっぱり。


さて、問題のプラグホールの掃除。
昨日調達したプラグホール用タップを、昔使ってた16mmのプラグソケット(ゴムでプラグをホールドするタイプ)のゴムを取っ払ってセットしてみたら、なんかスカスカ。
両頭タップの中央にOリングがハマってて抜け止めになってるんだけど、ソケットが12角だったのでOリングが引っかからない。ニトリル手袋の切れ端でも挟んでやろうかと思ったけど、うっかりプラグホールの中に落としたら厄介なのでやめておいた。
で、タップの六角部が奥に当たるまでねじ込んで外してみると、期待通り溝にカスが溜まっていた。
気筒によってはあんまりカスが取れないところもあったけど、そしてプラグのネジ長より短いので奥の方のスレコンは残ったままだろうけど、やらないよりはマシだろう。
実際プラグを取り付けるときに、ねじ込みの前半は普通に指先でクルクル回せるようになってたので、作業は成功と言っていいだろう。
エンジンクレーンで吊り上げた効果も、当初のネッチョリ状態ではどっちみち狭くてあんまり楽になった気がしなかったけど、くるくる回せるのであれば、吊り上げたほうが楽な気がする。もうちょっと上げたらスペース確保できる、みたいな時にお手軽に上げれる。
ただし、上げ過ぎるとクラッチホースのブラケットでハーネスを圧迫しちゃうので要注意。(オイルクーラーの方にも注意)
てなところで、ようやく新品コイルの出番。純正コイルはコネクタ部分にキャップが付いてて、グリスが詰めてあった。


1番と3番はいつも通りタイラップで補強。
そしてエンジンを定位置に戻してエンジンマウント・ミッションマウントを固定し、吸気系やその他の部品を元に戻して作業完了。
新品コイルに付いてきたグリス入りのキャップは古い純正コイルのコネクタに被せてやって温存するとして、赤い方はどうしようかなあ・・・。